近松門左衛門、何がスゴイ??
こんばんは!
前回は文楽や歌舞伎の2つのジャンル「時代物」「世話物」について、またこんな人たちが登場しますよ〜というお話しをさせていただきました。
今日はそれをもう少し詳しく、また近松門左衛門について紹介したいと思います。
写真は近松門左衛門関係ありません、ごめんなさい(笑)
さて、近松門左衛門という名前、誰もが一度は耳にしたことのある名前ではないかと思います。
おそらく中学の歴史の授業で、「元禄文化」と必ずセットで覚える用語…というのもとても悲しいですが(笑)
歴史の授業では、名前を習うことはあっても、具体的にどんなことをした人なのかまで教えてもらえることって、なかなかありません。
あるとしたら、その先生は近松門左衛門への思い入れがある先生だったのでしょう(笑)
当たり前ですが、歴史に名を残す人物というのは、社会に衝撃を与えた人物。
では近松門左衛門はどんな衝撃を与えたのか、さっそくお話ししていきましょう!
\ここがすごいぞ近松門左衛門/
前回も少し書かせていただいた通り、近松門左衛門は「世話物」といわれる物語ジャンルを作った劇作家です。
今で言うならば脚本家、シナリオライター。
この「世話物」というジャンルの登場、これが日本の演劇の歴史においてたいへん衝撃的な出来事でした。
というのも、近松門左衛門が登場する以前の人形浄瑠璃の世界においては、英雄伝説や歴史的な出来事といった題材をもとに書かれた作品がほとんど。
登場するのは武士のような、観客である庶民の生活にはどちらかというと少し縁遠い存在でした。
そんな人形浄瑠璃の世界で、初めて庶民を物語の主役として登場させた人物こそが近松門左衛門なのです。
近松門左衛門は、男女の心中のような実際に起きたセンセーショナルな事件を題材にして、それも事件発生からかなりのスピードの早さで作品として書き上げました。
スケールの大きな歴史上の事件に比べたら、本当に本当に小さな、「極めて個人的な事件」。
でもそれらの事件は、当時の観客にとって近しく、等身大の存在である庶民を主役としていたからこそ、観客の誰もが「身近に起こりうる悲劇」として、当事者の感覚を持って捉えることのできるものでした。
"いまこの瞬間、この世界を生きている人たち"を物語の中に登場させる、つまり江戸時代における「現代演劇」を生み出したのが近松門左衛門。
近松門左衛門はいわば、日本の演劇界における先駆者、パイオニアというわけです!
なんとなーく、近松門左衛門のすごさ、伝わりましたでしょうか?笑
次回の記事では、実際に近松門左衛門の登場で当時の江戸社会にどんな影響があったのかについて、また近松門左衛門と非常に関係の深い人物についてもお話しをさせていただく予定です。
では、みなさまのまたのお越しをお待ちしております!
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